『無口な公爵令嬢と冷徹な皇帝~前世拾った子供が皇帝になっていました~』
夜会で出会った数日後、エレオノーラはお城に呼び出されました。
慌ててやってきたアレクセイの姿は、ハムちゃんそっくりに見えて・・・!?
『無口な公爵令嬢と冷徹な皇帝~前世拾った子供が皇帝になっていました~』8話のネタバレを紹介します!
今すぐ無料で試し読み!!
『無口な公爵令嬢と冷徹な皇帝~前世拾った子供が皇帝になっていました~』8話 ネタバレ!
以前とは異なる皇帝・アレクセイの様子にエレオノーラは驚いてじっと見つめてしまいます。
どうした?とアレクセイが聞きます。
いえ、なんでもありませんわとエレオノーラは答えました。
見れば見るほどハムちゃんとそっくりだっぺ・・・
こんなに似てるなんて、陛下はハムちゃんとすごく近い親戚なのかもしんねぇだ・・・
もしかしたら、ハムちゃんのことを知っているかもしれないと思ったエレオノーラは、じわっと涙が込み上げてきて、ついにはこらえ切れず、ポロポロと涙が溢れ出しました。
いきなり泣き出したエレオノーラにアレクセイは戸惑います。
当然どうしたんだ?泣くほど俺といるのが嫌なのか?
いいえ、とても懐かしい方を思い出しまして・・・陛下によく似ておりますの。9歳までの姿しか存じませんが・・・と言ってエレオノーラは涙を拭います。
アレクセイはハムを用意していました。
お皿に綺麗に盛り付けされています。
好きなものを食べるといいとアレクセイは言いました。
ハムちゃんのハム祭りだっぺ!エレオノーラは感激します。
オラは結局、前世ではハムを食えねぇまま死んじまっただ。
ずっと憧れていたハム、”ハムちゃん”のハム・・・
エレオノーラの目は輝いていました。
そうですわ、私も・・・そう言ってエレオノーラは焼いてきたパイを差し出します。
陛下はもしかしてパイがお好きなのではと思いまして作りましたの。よろしければ、お納めくださいませ。わたくしの勘違いでしたら、どなたか召し上がれる方にお下げください。
君が1人で作ったのか?と聞くと、はいと答えました。
アレクセイはエレオノーラに内密に護衛を付けていました。
その調査報告から、彼女は家族に虐げられ、離れで1人で暮らしていることは聞いていました。
・・・やはりお嫌いでしたか?とエレオノーラが聞くと、いや、よく分かったな。本当はパイが大好きなんだとアレクセイは言いました。
エレオノーラが毒味をしようとすると、いや、必要ない。俺には大抵の毒は効かないんだとアレクセイが言いました。
アレクセイには加護がありました。
昔はもっと忌々しい加護でしたが、その残滓でしょうか。
毒ごときでは死ねないのでした。
エレオノーラは前世を思い出していました。
『ハムちゃん、その子(魔獣)の角には毒があるから、触っちゃダメだっぺ』
『平気だよ!僕には毒は効かないんだ!』
驚かないのかい?とアレクセイが聞きます。
過去に同じような子供がおりましたので・・・とエレオノーラは言いました。
やっぱり皇帝陛下はハムちゃんに似てるだ。
ハムちゃんのことを知らねえか聞きたいっぺ・・・
でも、前世の記憶があるなんて言ったら、頭おかしいと思われるっぺ。どうすっぺかなぁ・・・
エレオノーラはハムを一口頬張りました。
感激します。
ハムうんめぇーーー!
ようやくハムちゃんのハムが食べられました。
ほっぺが落ちるくらいにうめえだ!
上品なハムで、脂っこくなくて、柔らかい・・・ああ、もっと食いてえだ!
アレクセイはクスクスと笑い出しました。
君は本当にハムが好きなんだな
エレオノーラは恥ずかしくて顔が真っ赤になります。
食いしん坊に見えただか?はしたないっぺ・・・!
君の作ったパイもうまい!君は料理が上手なんだなとアレクセイが言います。
お褒めに与り、光栄でございます。パイは特に練習しておりましたとエレオノーラが言いました。
その時でした。
突然勢いよく扉が開き、執事のセルゲイと騎士団がやってきました。
陛下!魔獣が・・・有翼魔獣が帝都に侵入し、こちらに向かって来ております!
魔獣は全て殲滅されたのだろう?とアレクセイは言います。
エレオノーラは窓の外を眺めました。
遠くの空に何かが飛んでいるのが見えました。
有翼魔獣?ってえと、ワイバーンかコカトリスだべかな?グリフォンだったら嬉しいっぺ・・・遠くてよく見えねぇな・・・
慌てふためいているセルゲイに落ち着くようアレクセイは言いました。
魔獣がこちらへ向かって来てるとはいえ、襲うとは限りません。
万が一襲ってきたとしてもできることは限られています。
17年前魔獣を殲滅した聖女エカテリーナは還俗していてもう聖なる光を出すことができません。
それに騎士団も陛下をあの森から奪還したあの日以来、対魔獣訓練は行っていませんでした。
では、もし殺されても仕方ないな。かつて何の罪もない魔獣を人の都合で身勝手に殺した報いだとアレクセイは言います。
万が一のために民を避難させるようにセルゲイに指示します。
騎士団は民を誘導して安全な場所へ!万が一、魔獣と対峙した際は城に引きつけるように!
騎士団たちが出ていくと、セルゲイは心配そうにアレクセイを見つめます。
陛下、あなたは・・・とセルゲイが言いかけると、あの日、魔獣を殺したのは騎士たちだが、力を暴走させて森を更地にしたのは俺だ・・・ならば来るに任せようとアレクセイは言います。
そんな陛下、なぜそのような・・・避難なさってください。城の地下ならば安全に・・・とセルゲイが言いますが、いい・・・自分の命などどうでもいい・・・もし魔獣が人に復讐しようとしているなら尚更だ・・・とアレクセイは言いました。
どれほどの苦労をして皇帝に即位したか知っているセルゲイはいたたまれなくなりました。
目的を成し遂げられた今も国のために日々身を粉にしているのに・・・!なぜ陛下自身の命を大切になさらないのですか!とセルゲイが叫びます。
すると、エレオノーラが願いを申し出ます。
あの・・・わたくし、魔獣がもっとよく見えるところに行きとうございます
期待と喜びが入り混じったような顔をするエレオノーラですが・・・!?
『無口な公爵令嬢と冷徹な皇帝~前世拾った子供が皇帝になっていました~』8話 感想
過去の思い出と、皇帝アレクセイの共通点が見えて来ました!いつ2人がお互いに気付けるのか、ドキドキです!!
印象に残ったのは、ハムを夢中で食べるエレオノーラにアレクセイがクスクスと笑ったシーンです。笑ったりしない冷徹な皇帝なのに意外でした。自然とエレオノーラには心を開いているような気がしました。
*まとめ*
『無口な公爵令嬢と冷徹な皇帝~前世拾った子供が皇帝になっていました~』8話のネタバレを紹介しました!
有翼魔獣が2人の元へとやって来そうな予感がします!
魔獣ならエレオノーラがパイだと気付くのでは・・・!?と期待していまします!!
次回が待ち遠しいです!!
今すぐ無料で試し読み!!